「付加価値の高い物流」で日本の成長戦略に資する。

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物流をコストから「価値を生み出す手段」に進化させ、顧客の業種・事業規模を問わない「物流の最適化」を実現する「バリュー・ネットワーキング」構想とは。

物流の価値を決める「スピード」「品質」「コスト」を、従来は「足し算」で評価してきた。このうちのどれかがゼロでも他の要素がカバーしていれば良かったのだ。しかし、これからは「掛け算」で評価すべきだ。3つのうち、1つがゼロなら全体がゼロに。マイナスなら全体がマイナスになる。スピードと品質を向上させながら、コストもリーズナブルであり、さらに総在庫量の圧縮をも可能にする。それこそが国際競争力の向上に資する物流といえる。
物流を「バリュー(付加価値)を生み出す手段」に進化させ、顧客の業種・事業規模を問わない「物流の改革」を実現する。それがヤマトグループの「バリュー・ネットワーキング」構想だ。

1929年、日本初の『路線事業』、1976年の『宅急便』に次ぐ、当社にとって第3のイノベーション

「バリュー・ネットワーキング」構想を提唱した現ヤマトホールディングス会長・木川眞は、「われわれは宅急便の会社として、『to C(個人宛て)』の配送に圧倒的な強みを持つグループと思われてきた。今後もこの強みは少しも揺がない。しかし今回は『B to(企業から出荷される荷物)』においても、圧倒的な強みを持ったグローバルな総合物流企業になる。日本のものづくりを担う1次産業、2次産業の国際競争力を、今後どこから生み出すのか。
われわれは『その原資こそ、物流にあり』と考えている。これまでも製造業は製造コストや人件費の削減に注力してきた。急速にグローバル化、ボーダレス化が進展し、取引先や生産拠点が分散化、複雑化したのも、もともとの課題はコスト削減だった。しかし今後も同様の方法で国際競争力を維持できるかというと、大変難しい状況だ。一方で、製品が出荷された後のコスト・コントロールはどうか。多くの企業が第三者に任せきりで、在庫量のマネジメントを含めた『物流の最適化』には大きな課題が残っている。この物流の最適化こそが、われわれが『バリュー・ネットワーキング』構想で目指す物流の改革なのだ」と力説する。

ヤマトグループはこの第3のイノベーションのために、4つのネットワークの革新を推進してきた。国内主要都市間の当日配達を実現する次世代ターミナル「ゲートウェイ」の整備、アジアと日本を結節する総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」の活用、アジアへの翌日配達を実現する沖縄国際物流ハブの本格稼働、アジアにおける宅急便ネットワークの構築がそれにあたる。これらと国内最強の宅急便ネットワークを融合させ、かつてないスピードと付加価値を持った物流をローコストで、かつクラウドのように提供するという。

では「バリュー・ネットワーキング」構想の内容と、具体的な事例をご紹介しよう。


物流を「バリューを生み出す手段」に進化させる6つのエンジン

バリュー・ネットワーキング構想 6つのエンジン
ENGINE① 
「スピードと付加価値機能を一体化」した多機能スーパーハブ「羽田クロノゲート」「沖縄サザンゲート」「各ゲートウェイ」の本格稼働 
価値を付加しながら素早くネットワークを結節する「止めない物流」くわしく見る
ENGINE② 
「まとめて預かり、最適化しながら複数個所に届ける」をネットワーク上で素早く、確実に遂行する「FRAPS」 
出荷場所・出荷形態・出荷量を問わない「クラウド型のネットワーク」くわしく見る
ENGINE③ 
日本国内のネットワークと、ASEAN、東アジア、欧米の小口集配ローカルネットワークを統合マネジメント 
「シームレスにリンクするクロスボーダー・ネットワークくわしく見る
ENGINE④ 
「国際クール宅急便」カバーエリアを拡大すると同時に、日本の高度な保冷品質を世界に発信 
グローバルに拡がるコールドチェーンくわしく見る
ENGINE⑤ 
出荷から到着までを、シームレスに「デジタル情報化」 
送り手、受け手が共有できる「物流の見える化」くわしく見る
ENGINE⑥ 
「受け手(調達・需要)」、「送り手(供給)」双方のニーズを満たす 
「デマンド・チェーン視点」の物流最適化くわしく見る
↓

国内外を問わず在庫・出荷場所を選ばない。 
スピード・品質が増しても、コストは増えない。 
BCPの観点から在庫を分散しても、総在庫が増えない。 
事業規模や流動量を問わない。 
自前での過大な物流・システム投資が必要ない。 
ネットワークのスポット利用も可能。 
鮮度の高い国際保冷小口輸送がローコストで利用できる。

スピードアップ×高品質×ローコストを実現し、
さらに総在庫量を削減。

↓

日本の成長戦略に資する「付加価値の高い物流」を提供する。

バリュー・ネットワーキング概要図


「バリュー・ネットワーキング」構想による5つの改革エンジンを解説

ENGINE① 
価値を付加しながら素早くネットワークを結節する「止めない物流」

陸海空のスピード輸送を担いつつ「バリュー」を付加する羽田クロノゲート

【立地を活かした陸海空のスピード輸送】 
●陸海空の要所が近隣にある 
→海外と国内の結節点 
●沖縄(アジアとの結節点)への豊富な便数 
●最新鋭の設備機器を導入し、徹底的な自動化を図る 
→24時間稼働の実現 
→発着同時仕分けの実現 
【24時間365日稼働の付加価値機能】 
●クロスマージ 
●医療機器の洗浄・メンテナンス 
●機器修理・メンテナンス・アッセンブル・キッティング 
●保税・ローカライズ、スピード通関 
●オンデマンドプリント、セレクティブ封入

羽田クロノゲートは、羽田という立地を活かした陸海空のスピード輸送と高度な付加価値機能を一体化した、日本最大級の物流ターミナルである。
そして、荷物の流れる過程の中で「バリュー」を付加する機能として、クロスマージ、機器メンテナンス/アッセンブル/キッティング、保税/ローカライズ、スピード通関、オンデマンド印刷といった機能を備えている。

主要都市間の当日配達を実現する厚木・中部・関西ゲートウェイ

【主要都市間の当日配達を実現する多頻度幹線輸送】 
●主要都市間輸送に最適な立地 
→多頻度幹線輸送による当日配達エリア拡大の実現 
●最新鋭の設備機器を導入し、徹底的な自動化を図る 
→24時間稼働の実現 
→発着同時仕分けの実現 
【24時間365日稼働の付加価値機能】 
●クロスマージ 
●カスタマイズ、アッセンブル 
●品質確認

【従来型の幹線輸送】 
集荷した荷物を夕方までプールしてまとめて幹線輸送 
↓ 
【「ゲートウェイ構想」が実現する多頻度幹線輸送】 
集荷した荷物を日中の時間帯から幹線輸送=当日配達実現へ

羽田クロノゲートと同じく発着同時スピード仕分けを24時間365日体制で行うことにより、主要都市間の多頻度幹線輸送を実現するのがゲートウェイである。首都圏の玄関口である厚木ゲートウェイに続いて、中部ゲートウェイが稼働。今後関西エリアにもゲートウェイの建設が予定されており、当日配達エリアが順次拡大されていく予定だ。
施設内には、「バリュー」を付加する機能を備えており、現在のところ、クロスマージ、カスタマイズ/アッセンブル、品質確認などが可能となっている。

アジアへの翌日配達を実現する沖縄国際物流ハブ

【アジアへの翌日配達を実現する深夜航空便ネットワーク】 
●アジア主要都市まで4時間圏内 
●アジア主要都市への豊富な深夜貨物便 
【24時間365日稼働のスピード通関と高付加価値機能】 
●スピード通関 
●保税(特区:関税法上の保税地域) 
●クロスマージ・品質確認 
●緊急パーツセンター 
●機器修理・メンテナンス・アッセンブル

航空貨物輸送の発着拠点として、アジア各都市と国内物流網を結ぶのが沖縄国際物流ハブだ。ここも24時間365日体制で稼働するが、特筆すべき点は、施設内で迅速に通関できるという点だ。この沖縄国際物流ハブのある那覇空港に隣接する「国際ロジスティクスセンター」の敷地の一部は保税蔵置場としても利用できるため、輸入ビジネスにおいては商機が来るまで関税を保留することができる。2015年11月には沖縄グローバルロジスティックスセンター「サザンゲート」が稼働し、保税エリアでの緊急パーツセンターの運用によるアジア全域の在庫の圧縮や製品の最終工程の提供によるMade In Japan製品のアジア向けスピード物流を支援している。
その他の「バリュー」を付加する機能としては、品質確認、クロスマージ、機器修理/メンテナンス/アッセンブルなどが挙げられる。

Photo

ENGINE② 
出荷場所・出荷形態・出荷量を問わない「クラウド型のネットワーク」

Free Rack Auto Pick System 概要図

必要な時に必要な分だけ、ヤマトグループのネットワークを活用することで、自社物流の固定費を抑制しながら事業の拡大を図れる。
たとえば、通販の顧客から最寄りの拠点で在庫をまとめてお預かりし、例えばヤマトグループ独自規格の流動型ラック「FRAPS(Free Rack Auto Pick System)」を用いてピッキング、マージを代行することで、全国各地の顧客へ商品を素早く配達できるうえ、余剰在庫や倉庫、人手など自社の資源を極力使わずに済む。
一方、受け取りの際にも、従来の自宅で受け取るというスタイルだけでなく、最寄りの宅急便センターやコンビニエンスストア、駅等に設置された宅配ロッカーをご利用いただくことで、受け取り場所も問わない。
出荷場所も受け取り場所も問わない、まさに「クラウド型のネットワーク」だ。

ENGINE③ 
シームレスにリンクするクロスボーダーネットワーク

ヤマトグループの強みである日本国内のきめ細かいネットワークと、ASEAN・東アジア・欧米の小口集配ローカルネットワークを、独自のロジスティック機能と国際フォワーディングで統合マネジメントする。

シームレスでスピーディなクロスボーダー物流を提供する。

統合マネジメント

ENGINE④ 
グローバルに拡がるコールドチェーン

Photo

2013年にサービスを開始した「国際クール宅急便」では日本で収穫された新鮮な果物や水産物を一貫保冷輸送し、発送した翌日には食卓に並ぶというサービス体制により、生産者は非常に大きな価値を提供することができる。つまり高級生鮮品として輸出することができるのだ。

現在の香港・台湾・シンガポール・マレーシアに加え、今後もカバーエリアを拡大する予定だ。さらにヤマトグループは、保冷宅配便サービスに関する国際標準化のプロジェクトを推進し、2017年2月28日には英国規格協会BSIグループより小口保冷配送サービスに関する国際規格PAS1018:2017が発行された。今後も日本の高度な保冷品質を世界に発信していく。

東京・関東発香港行きの場合(例)

ENGINE⑤ 
送り手、受け手が共有できる「物流の見える化」

物資を調達したり、商品を購入した際、これまでは搬送中の情報が必ずしも共有されていない現実があった。そのため「現物が今どこにあるのか」といった受け手からの問い合わせに対して、送り手が即答できず、確認作業が発生したりクレームに発展したりという現場の悩みがあった。しかしITを駆使することで、販売、運送、購入すべての関係者が情報を共有できる仕組みを構築。これにより流通在庫の削除など、物流のあらゆるムダを削除する。

ENGINE⑥ 
±「デマンド・チェーン視点」の物流最適化

物資の供給体制を最適化する際は、送り手(供給側)の効率化ばかりを追求するのでは必ずしも十分とはいえない。受け手(調達側)の困りごとや手間が解消されるとは限らないからだ。そこで、宅急便で培ったユーザー目線を企業間物流に応用。受け手(調達側)のニーズから物流をデザインする。

肝要なのは、調達側にとって在庫が滞留せず、手間がかからない仕組みづくりである。

「受け手の立場で考える」という思想
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ヤマトグループについて

ヤマトグループは、全国に宅急便ネットワークを展開するヤマト運輸(株)、データセンターを含む様々なITソリューションを開発・運用するヤマトシステム開発(株)、宅急便では運べない家電・家財や機械を運搬・セッティングするヤマトホームコンビニエンス(株)、国内外の物流アウトソーシングを強みとするヤマトロジスティクス(株)、決済サービスをご提供するヤマトフィナンシャル(株)など、「情報と物流と決済」にまたがるグループ企業の強みを集約することで、クライアント企業が抱える課題を全体最適の視点で解決するソリューション提供に取り組んでいます。

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