オールインワンゲル『メディプラスゲル』が幅広い年齢層の女性から支持されている株式会社メディプラス様。
ここ数年、通販を主体に売上げが急速に拡大しており、今後はリアル店舗への展開などさらなる業容拡大を見据えています。
メディプラス取締役の吉田典央氏と、同社を担当するヤマトロジスティクスの石澤剛が、ヤマトグループに物流業務を委託した経緯や、今後の成長を見据えた物流面での課題などについて“対談”しました。

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メディプラス とは

About MARK STYLER
  • 化粧水、乳液、美容液、クリームが1本に
    なったオールインワンゲルが主力商品
  • 2005年から通販を開始し、売上げが急成長
  • ネット通販の比率向上で若い女性にも購買層が拡大

吉田取締役:

当社は2003年に創業しました。もともとは美容皮膚科などのクリニック向けにスキンケア商品の卸販売を行っていましたが、2005年頃から通信販売を開始し、現在は通販からの売上げが全体の99%を占めるまでに成長しています。
主力商品は『メディプラスゲル』という化粧水、乳液、美容液、クリームが1本に詰まった“オールインワンゲル”で、出荷量全体の約9割を担っています。その他にも、洗顔料やクレンジングオイルなどの関連商品を展開しています。
通販を開始した当初はテレビショッピングやチラシを中心に展開していましたが、近年はインターネットの比重が高まっており、現在はネットからの受注比率が約半分を占めます。
それに伴って、顧客層も広がっています。
従来は40代後半の女性が購買の中心でしたが、最近は若い女性にもご愛用いただけるようになっています。

メディプラス公式サイト

導入の経緯

About MEDIPLUS
導入の経緯
  • 従来の物流体制では出荷量の急増に対応できなかった
  • 将来の業務拡張と出荷波動への柔軟な対応が選定のカギに
  • 仕分け機能と倉庫機能の一体型拠点の活用による受注時間の延長が可能に

吉田取締役:

2011年9月から、現在のヤマトさんとの協業がスタートしました。
それまでは都内2ヵ所に倉庫を借りて別々の倉庫会社に業務を委託していたほか、宅配業務についてもヤマトさんと別の宅配事業者の2社にお願いしていました。しかし、出荷量が急速に伸びる中で倉庫のキャパシティが限界に達し、大型拠点に統合して効率的な出荷体制を構築する必要性が生じてきました。
そこで、コンペを実施して複数の物流会社から提案を募った結果、ヤマトさんに全面的にお願いすることに決めました。
物流会社を選定する際に重視したことは、将来的な出荷量の増大に対応できる拡張性です。
それに加えて、当時は広告を掲載した直後には、急激に注文が増えるなど出荷波動がかなり大きく、その波動性に耐えられることも必要な要件でした。
例えば、当時は通常の出荷が1日1,000件程度でしたが、広告を掲載した直後は、通常時の出荷に加えてプラス300件、プラス500件と追加の注文が入ります。そうした出荷波動による業務量の増減をうまく吸収しさらに、確実に出荷オペレーションができるパートナーを探していました。

石澤:

当時のメディプラス様は通販事業の拡大によって出荷量が急速に拡大している時期であり、将来に向けた業務拡張性を重視されていることは理解していました。そこで、ヤマトグループのネットワークを活用することで物量の一時的な波動や、将来の事業拡大にも対応できるサービス体制を提案したことが、ご評価いただけたのだと思います。
具体的なポイントは2つありました。まず、メディプラス様にご活用いただいている神奈川ロジセンターはヤマトグループの仕分け施設一体型の複合拠点であり、宅急便の仕分け機能と倉庫機能が同一拠点内にあります。このため、お客様の倉庫から集荷し、仕分け施設まで横持ち輸送する必要がなく、その分の時間を出荷作業に充てることが可能だったことです。また、神奈川ロジセンターは複数の通販事業者様の業務を取り扱っているため作業スタッフの連携や柔軟な対応が可能で、出荷の波動にもフレキシブルに対応できる体制が整っていたことです。庫内作業も「L-CAT」という標準化されたWMS(在庫管理システム)で管理しているため、シンプルで汎用性の高いものとなっています。

オペレーション体制

About MEDIPLUS
オペレーション体制
  • 受注時間を出荷当日の早朝4時まで延長
  • BCPやリードタイム短縮のため、福岡にも拠点を置き2拠点体制に
  • 商材の出荷パターンに合わせて作業体制を変えることで生産性向上

吉田取締役:

当社の製品はすべて国内生産であり、主力工場は埼玉県吉川市にあります。そこで生産された製品は神奈川ロジセンターに運ばれ、出荷される体制となっています。早朝4時までに受注したものは当日中に出荷されます。以前の体制では、前日の夕方までに受注した分を翌日に出荷していましたが、受注締切時間を大幅に延長することができ、ネット通販の“ゴールデンタイム”が含まれる20時から翌朝4時までの受注分を取り込むことが可能になりました。
また、2015年には福岡ロジセンター内にも拠点を置き、九州と中国、四国向けにはそちらから出荷する体制に切り替えました。2拠点化に踏み切った理由は2つあります。ひとつはリードタイムの短縮です。神奈川ロジセンターからの出荷する場合、九州向けはどうしても翌々日配達でしたが、福岡に拠点を置くことで翌日配達が可能になりました。そして、もうひとつの理由は、BCP対策です。仮に大規模災害が起きた場合でも、複数の出荷拠点があれば事業を継続することが可能です。現在は北海道と沖縄を除いた全国で翌日配達ができる体制となりました。

石澤:

メディプラス様向けのオペレーションにおける最大の特長は、当社のオートピックファクトリー(以下:APF)という自動化システムを採用していることです。APFはWMSとシステム連携をしており、ピッキングは、APFのステーションと呼ばれる間口で行います。作業スタッフは、ステーションで、デジタル表示器に表示された商品とその個数分を自動搬送されてきたオリコンにピッキングして入れるだけで作業が完了します。従来は、作業スタッフが庫内を動き回って棚からピッキングしていましたが、モノが動くシステムなので、ヒトの習熟度に関係なく確実に効率よく作業をこなすことができます。
こうしたピッキング作業の自動化に加えて、メディプラス様の場合は、敢えて“手作業”の領域を残すことで生産性を高めています。というのも、メディプラス様は主力商品である『メディプラスゲル』単品での出荷比率が高いことが特徴であり、商材の組み合わせによる出荷パターンはそれほど多くありません。このため、出荷実績を見ながらある程度の需要予測を行い、前工程として事前の“つくりこみ”をしておくことが可能です。具体的には、もっとも多い出荷パターンである『メディプラスゲル』単品での梱包は手作業で行い、関連商品と組み合わせる出荷はAPFによる自動化を採用しています。つまり、デジタルピッキングと手作業を組み合わせることによって、もっとも生産性の高いオペレーション体制を構築しているのです。

オートピックファクトリー(APF)とは...

導入の結果

導入効果

About MEDIPLUS
導入の経緯
  • 出荷量が7倍に増えても安定したオペレーション品質を維持
  • 配送をヤマト運輸1社に委託したことで品質が高いレベルで安定

吉田取締役:

現在の物流体制になってから、出荷量は6~7倍まで増えました。にもかかわらず、配送遅延など当社のコールセンターへのお問い合わせの件数は、以前とまったく変わりません。また、ピッキングミスなどによる誤出荷はほぼゼロであり、高品質のオペレーションが実現できたことに感謝しています。
また、ヤマトさんと別の宅配会社の2社に委託している時代は、物流品質に差があり、そこが悩みの種でしたが、ヤマトさん1社に絞ったことでサービス品質が高いレベルで安定しました。実は2社体制の時、送料だけで見た場合はもう1社のほうが安かったのですが、配達完了率はヤマトさんの方が圧倒的に高かったです。そこで社内で比較検討を行った結果、広告費を投下して新規のお客様を獲得しても、商品がしっかり届かない限りはコストが丸々ロスになってしまう。送料が多少高くても配達完了率が高いヤマトさんを選ぶべきだとジャッジした経緯がありました。

石澤:

ありがとうございます。オペレーションの面では常に情報を共有させてもらいながら、両社で改善を続けています。その中でも印象深いのは梱包資材の見直しです。購入者様の肌に直接触れるデリケートな商品であり、いかに輸送中のダメージを少なくするかは大きな課題でした。メディプラス様と試行錯誤を繰り返しながら、現在の緩衝材を入れずに中で固定する形にたどりつくことができました。

今後の課題

Client Case Studies ex.MARK STYLER

今後の課題

  • リアル店舗での販売にも対応したオムニチャネル物流体制の構築
  • リードタイムのさらなる短縮
  • 適正在庫を維持した上での分散在庫運用
今後の課題

吉田取締役:

先ほど石澤部長から当社の出荷パターンがそれほど多くないという発言がありましたが、今後商品ラインナップを増やすことを考えています。SKU※が現状の1・5倍程度を予定しており、売れ方のバリエーションも増えますので、現状よりも柔軟性の高い対応が必要になってくるかもしれません。※Stock Keeping Unit 最小管理単位
また、今後当社では主力の通販に加えて、実店舗での販売にも力を入れていきます。現在の構想では2021年8月期までに最低10店舗をオープンする計画があり、ヤマトさんには今後、オムニチャネルに対応した物流体制を検討して欲しいと考えています。
さらなるリードタイムの短縮も重要なテーマです。当社としてはなるべくお客様に近い場所に在庫することで、当日配達などにも対応していきたいと思っています。ただ、拠点数を増やしながらも在庫水準の適正化を図ることは必須です。それが可能であるならば、全国に10拠点あっても構わないと考えています。適正な在庫レベルを維持できさえすれば、お客様に近い分、配送料は安く抑えられるので、当社にとってもメリットはあります。ヤマトさんともWIN-WINの関係が構築できるはずです。

石澤:

メディプラス様からのご要望に応えていくためのソリューションは、より上流部分である調達から管理していくことだと考えています。今後、リアル店舗を増やす中で、工場からの調達物流により関与していくことで通販在庫と店舗在庫の共有化といったオムニチャネルに対応したソリューション提案は十分に可能です。
また、ヤマトグループの強みは全国ネットワークを活かした分散在庫が可能な点にあります。仮に拠点数が増えても、WMSによる統合管理によって適正在庫を維持する「在庫のクラウド化」を実現できます。現状では、神奈川と福岡の各拠点でそれぞれ在庫管理をしている状況ですが、今後は神奈川ロジセンターをマザーセンターにして、福岡ロジセンターでは極力在庫を持たず、ピンポイントで補充できる仕組みをご提案していきたいと思っています。その際、多頻度幹線輸送を行うゲートウェイ機能などヤマトグループの幹線ネットワークは活用できると考えています。
今後のロボット導入など機械化も大きなテーマです。主力商品である『メディプラスゲル』で人手を介した“事前のつくりこみ”を行っていますが、将来的に人材確保が厳しくなるリスクへの対策として作業の機械化、ロボット化もテストしていきます。作業自体はパターン化された単純なものが中心なので、比較的導入しやすい環境にあります。
今後もしっかりと情報を共有しながら、メディプラス様の事業発展をサポートしていきます。

導入の結果

KENICHI KITAJIMA
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ヤマトグループについて

ヤマトグループは、全国に宅急便ネットワークを展開するヤマト運輸(株)、データセンターを含む様々なITソリューションを開発・運用するヤマトシステム開発(株)、宅急便では運べない家電・家財や機械を運搬・セッティングするヤマトホームコンビニエンス(株)、国内外の物流アウトソーシングを強みとするヤマトロジスティクス(株)、決済サービスをご提供するヤマトフィナンシャル(株)など、「情報と物流と決済」にまたがるグループ企業の強みを集約することで、クライアント企業が抱える課題を全体最適の視点で解決するソリューション提供に取り組んでいます。

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